第1回 糖尿病と歯の関係

皆さんは、糖尿病という病気を聞いた事があると思いますが、どういう病気かご存知でしょうか?糖尿病は、膵臓が糖を分解できずに尿に出てしまう病気です。糖が分解できないと血液中の糖濃度が上昇し、高血糖の状態が続いてしまいます。 放置しておくと5~10年後に様々な合併症(手指の先が黒く腐ったり、目が見えにくくなったり)が起こってしまいます。合併症が出るまでの軽度な症状の場合、自覚できる症状は疲れやすい、傷が少し治りにくいなど突出した症状が無いため、知らないうちに進んでしまうことが多いので、検診の際に注意しておくと良いでしょう。

さて今回は、糖尿病の患者さんの歯科治療についてです。糖尿病の方で、インシュリンを投与している方や、錠剤を服用している方など程度によって細かくは異なりますが、共通して注意すべき事は、歯に対する抵抗力が低く、傷が治りにくいという事です。血糖値をコントロールされた方であれば歯科治療において問題ないのですが、感染予防は必要となりますし、もし、コントロール出来ていない場合、痛みなどはお薬でおさえて、抜歯など出血の恐れのある処置を中止するあるいは、延期する方が良い事もあります。インシュリン投与されている方は、血糖値が下がりすぎる傾向にあり、血糖値が低い状態が長時間続くと意識障害を起こすことがあります。

このような場合は、あめ玉などの糖分を速やかにとれば治るのですが、インシュリン投与されている方は念のため、午前中の朝食後(糖分などの栄養をとった後)血糖が安定した時に受診されるのが良いと思います。又、治療時あめ玉などを持参されると良いでしょう。治療上一番大切なのは、血糖値がコントロールされていることと内科医との連携になりますので、治療前に主治医に糖尿病についてご相談されることが良いでしょう。