歯の外傷

事故やスポーツなどで、不幸にして歯が抜け落ちてしまっても、抜けた歯の保存状態や歯科医にかかるまでの経過時間によっては、歯を元の位置に戻し、長期間機能を営ませることができます(再植)。歯を乾燥させないこと(歯根膜繊維の生存)、再植固定まで2時間以内が一応の目安となります。

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歯を湿潤状態で保存するといっても、水道水に浸しては歯根膜繊維の生存は望めません。身近に使える溶液としては、牛乳がよいとされています。また、学校の保健室には市販の歯の保存液が常備されていることがあります。その他、生理食塩水なども有効です。まわりに何も無い場合は、唾液に浸してください。再植後、歯随の保存までは困難な事が多いですが、萌出してから2、3年以内の根未完成永久歯では、歯髄の再生が期待できる可能性も僅かながらあります。

歯根膜繊維の歯槽骨への生着には、固定期間が比較的短い方が有利なようです(1週間から10日)。歯根膜が生着しないと歯根は直接歯槽骨と癒着し、再植歯と隣りの歯との高さが年々違ってきます。また、著しい歯根吸収をおこし1、2年以内に抜去せざるを得ない場合もあります。しかし、歯列咬合の成長期に、入れ歯などでなく自前の歯で過ごせることは子どもにとって福音であり、再植の意義は極めて高いといえます。